壱岐の初瀬の岩脈
 


初瀬(はぜ)の岩脈


地殻変動

壱岐は、学術的に見ても珍しいくらい、火山活動が多い島だったことが最近の研究で分かってきました。

古代には、島のあちらこちらで、模擬写真のような火山活動が盛んでした。

島全体が、火山の島だった、と言っても過言ではありません。
















玄武岩

右の写真を良く見ると、周りの白っぽい流紋岩(りゅうもんがん)に挟まれて、黒っぽい玄武岩があるのが分かります。

そうです。

これは、最初の火山活動によってできたものです。

まず、火山によって、白っぽい流紋岩が噴き出しました。

その後に、2回目の火山活動があり、そのときに地下から上がってきた玄武岩が最初にあった流紋岩の断崖を突き破り、まっ2つにさいてしまいました。

黒っぽく見える玄武岩の幅は20〜28mあります。

大きな玄武岩が大きな流紋岩を突き破ってこのような断崖になりました。

自然のダイナミックな営みが良く観察できる場所です。

海岸には丸い小さな岩石がたくさん散らばっています。

高さはおよそ41mあります。

周辺の海岸では、磯船が泊まって漁をしているのが観察できます。

初瀬の岩脈については、昔から伝わっている伝説があります。

詳しくは、神社「鏡岳神社」参照。



流紋岩(りゅうもんがん)

左の写真を良く見てください。

上の初瀬の岩脈とどこが違うでしょうか。

右の断崖で、灰色の黒っぽい岩石は玄武岩です。

真ん中に、やや赤っぽい岩石がみえます。

これは流紋岩です。

つまり、この断崖では、流紋岩が玄武岩に挟まれているということになります。

上の、初瀬の岩脈では、玄武岩が流紋岩に挟まれていました。

ちょうど、逆の光景になります。

自然の営みというのは人間の力では計りしれないようなものばかりです。

このような地層は壱岐の島にたくさんあります。

右の断崖で横に伸びている灰色っぽい玄武岩の地層は壱岐では代表的な地層です。

壱岐の島は、ちょっと掘れば、このような玄武岩の地層に突き当たります。